情報通信と符号化

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情報通信と符号化
復習
AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
情報通信と符号化
韓 承鎬
電気通信大学
第九回目
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復習
AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
雑音のない場合の送受信モデル
復調
変調
送信データ
0
1
余弦波の振幅
1
-1
判定データ
0
1
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
雑音がある場合の送受信モデル
雑音
送信データ
送信データ
0
1
変調
+
送信波の振幅 受信波の振幅
1
R
-1
復調
判定データ
判定データ
0
1
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
加法性通信路の確率モデル
雑音
確定的な入力 sm に対して、不確定的な信号 r を出力するもの
▶
m ∈ M が送信される確率を Pm とすると,送信機は同じ確
率 Pm で sm を送信
▶
送信機が sm を送信した場合,受信機が r ∈ RN を受信する同
時確率密度
p(r, sm ) = p(r|sm )Pm
sm
p(r|sm )
r
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
加法性通信路の例
▶
送信データが0の時に振幅1、1の時には振幅−1の余弦波
を送信
▶
加法性雑音の分布
5
25
P (n)
1
25
-2
1
25
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
1
1.5
2
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
受信信号の確率分布
P0 p(r|s0 )
P1 p(r|s1 )
-3
-2.5
-2
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
1
1.5
2
2.5
3
P (r)
-3
-2.5
-2
-1.5
-1
-0.5
0
0.5
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
MAP 受信機
最適判定基準
その際に送信されたデータ m と判定したデータ m
ˆ の誤り
Pe = Pr {m ̸= m}
ˆ
が最小となる判定ルールを最適判定とする.
▶
▶
判定ルール:m
ˆ = g (r)
g (·) は受信信号 r ∈ RN から M への関数
受信信号 r が正しく判定される確率
1 − Pe
= Pr{m
= m|r}
ˆ
= Pr{m = g (r)|r}
∫
=
Pr{m = m|r}p(r)dr
ˆ
∫RN
=
Pr{m = g (r)|r}p(r)dr
RN
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
判定の最適化
∫
1 − Pe
=
Pr{m = g (r)|r}p(r)dr
RN
1. p(r) は常に非負の値を取るので,Pr{m = g (r)|r} がすべて最
大となるのが最適判定
2. 各受信信号 r に対して確率 Pr{m = m|r}
ˆ が最大となる m
ˆを
出力する関数 g (·) が最適判定ルール
3. Maximum a posteriori Probability(MAP) 受信機
gopt (r) = argmaxm∈M Pm p(r|sm )
4. Pm = 1/M の場合, Maximum Likelihood(ML) 受信機
gopt (r) = argmaxm∈M p(r|sm )
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
通信路の確率モデル
MAP 受信機
MAP 受信機の判定領域
判定領域
▶
信号空間 R N を M 個の領域 Dm , m ∈ M, に分割
▶
受信された信号が Dm に属す場合 m が送信されたと判定
▶
誤り率の表現
Pe =
∑
m∈M
Pm
∑
m′ ∈M,m′ ̸=m
∫
p(r|sm )dr
Dm′
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
雑音ベクトルの確率密度
AWGN での最適判定
ML 受信機の判定領域
複素数の確率密度関数
複素数の確率密度関数
確率変数 Z = X + jY で,X , Y ∼N (0, N20 ) の場合,
▶
X , Y ∼N (0, N20 ) なので,
fX (x) = fY (x) = √
▶
1
2π N20
{
}
{
}
x2
1
x2
√
exp −
=
exp −
N0
N0
πN0
X と Y は独立なので
}
{ 2
1
x + y2
fZ (z) = fX (x)fY (y ) = √
exp −
N0
πN}0
{
2
1
|z|
= √
exp −
N0
πN0
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AWGN 通信路での誤り率の計算
雑音ベクトルの確率密度
AWGN での最適判定
ML 受信機の判定領域
雑音ベクトルの確率密度関数
n = (n0 , n1 , · · · , nN−1 ) 特徴
ガウス確率過程において,基底 {αi (t)}N−1
i=0 を適切に選択するこ
とで,各基底での係数 ni が独立かつ同一分布 (i.i.d.) に従うよう
にすることができる.
n = (n0 , n1 , · · · , nN−1 ) 分布
(
p(n) =
1
√
πN0
)N
e
−
∥n∥2
N0
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AWGN 通信路での誤り率の計算
雑音ベクトルの確率密度
AWGN での最適判定
ML 受信機の判定領域
AWGN での MAP 判定
▶
一般的な最適判定
m
ˆ = arg max Pm p(r|sm )
m∈M {
}
N0
1
2
T
= arg max
ln Pm − ∥sm ∥ + rsm
2
2
m∈M
▶
Pm =
1
M
の場合
{
}
m
ˆ = arg max −∥r − sm ∥2
m∈M
= arg min {∥r − sm ∥}
m∈M
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AWGN 通信路での誤り率の計算
雑音ベクトルの確率密度
AWGN での最適判定
ML 受信機の判定領域
ML での最適判定領域
判定境界
二つの信号点を結んだ直線を垂直に二分する直線
s0
s3
D0
D1
D3
D2
s1
s2
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AWGN 通信路での最適判定
AWGN 通信路での誤り率の計算
AWGN 通信路での誤り率の計算
AWGN 通信路での誤り率の計算は、
1. BPSK 変調
2. QAM 変調
の二つの方式に対して、板書を中心に行います。
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