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カーボン・オフセットの取組み リゾートエリアの森林保護とCO2削減の取組MODEL ~グリーン&クリーン・リゾートの展開~ 「EVI環境マッチングイベント2014」 一般社団法人蓼科白樺高原観光協会理事 榎本 真弓氏 ﹁白樺高原国際スキー場﹂ ﹁しらか ば2 1スキー場﹂の2箇所のゲレ 名山の一つであり八ヶ岳連峰最北の ヶ岳中信高原国定公園のエリア内と ンデを有しており、観光地全体が八 立科町は人口7617人、長野県 のほぼ中央に位置しており、日本百 蓼科山をシンボルとしています。蓼 なっております。 EVIの取組み です。地域全体の晴天率は %で日 グリーン&クリーン・リゾート事 本一です。年間平均気温は8.2度、 業をリゾートエリアで行うのは国内 小さいですが水も清く大変美しい湖 があり、女神湖は周囲1.5キロと 科山の湧水を蓄えた女神湖と白樺湖 in っている恵まれた環境にあります。 科町の水道水は、100%湧水で賄 です。また豊富な湧水のおかげで立 ッキリとしており、自然豊かな環境 ースノウなど四季の移り変わりがハ 夏の涼しさ、秋の紅葉、冬のパウダ 組むかなど検討しましたが、まずは 観光協会として今後どのように取り は一度で終わるのか、継続するのか、 様への発信をどうするか、この事業 のように取り組むのか、訪れるお客 初と聞きました。観光協会としてど 協会員の中で関心のある施設から進 めることに決まりました。 カルネコ事業部の協力で、短期間 で素敵なグッズを用意して頂き、2 EVIシール 円と1円のシート、 スターターキットは間伐材を活用 したG&Cのプレート、説明ポップ、 した。 014年8月1日からスタートしま 蓼科白樺高原観光協会理事 榎本 真弓氏 チェックアウト時にG&Cの説明を 宿泊施設は、G&Cプレートを設 置、各ルームには説明ポップを掲示、 シール貼付カードです。 10 し、一泊一名、EVIシール 円を 10 スターターキット スターターキット 80 2015. 4 ●月刊公論 74 るようにおすすめします。 能となっており、リピーターに繋が イズのカードにシール5枚が貼付可 貼付して宿泊者に渡します。名刺サ 取組みがスタートして 販売しています。 ールを貼付した﹁ミルクラスク﹂を 店﹁もうもう﹂では1円のEVIシ ット付き商品として販売します。売 お客様は、異常気象や地球温暖化 について非常に関心が高く﹁身近に ました。 し、お客様の考えも聞くことができ した。 とクレームが出ま 間がなく難しい﹂ に説明するのは時 アウトの忙しい時 ズン中のチェック 施設側から﹁シー ズンでしたので、 今回この取組がスタートしたのが 8月のトップシー 観光協会として今後の課題 もいただきました。 ーターにもなる﹂とありがたい言葉 ら﹁一緒になって応援したいしサポ れる。その地域が良いことを始めた 方々はこの地が好きだから何回も訪 話は広がりました。リピーターの 無形から価値を表すものになる﹂と 大変イメージが良い﹂ ﹁自然という 地全体で展開しているということは との反応がありました。また﹁観光 単な事なら嬉しいし、さらに良い﹂ できることは協力したい、それが簡 物品販売施設は、間伐材活用のG &CのプレートとEVIシール1円 を商品に貼付し、カーボン・オフセ 自営のペンショ ン﹁すもーくちー &クリーン事業と トとは、グリーン ーボン・オフセッ と感じました。カ するのがベストだ ゆっくりと話しを 食が終わった頃に 誤し、夕食後や朝 分かりました。 か、環境の話をどう話すかが重要と 設側がお客様にどのように発信する ています。2014年の結果は、施 組んでいかなければならないと思っ 員に、丁寧な説明を重ねながら取り 時間がかかりそうです。今後も協会 観光協会全施設が、グリーン&ク リーン事業を十分理解するには少し ふ﹂で私も試行錯 は、環境の大切さ お客様からは﹁丁寧に話せばその 会話はまた次の会話に繋がっていき を交えながら説明 75 ●月刊公論 2015. 4 EVIシールを貼付した﹁ミルクラスク﹂ 宿泊者に説明 女神湖 た。オーナーの一歩進んだ話かけ、 に進めて下さい﹂というご意見でし ことは大変良いことなので、積極的 ます。長野県の森林保護に協力する 保護、カーボン・オフセット事業で ることのできないものが今回の森林 その中でも価値を持っていても見せ なければいけないと感じていました。 せん。 深める。観光協会としても何かをし り組みも進めていかなければなりま 丁寧な説明が不可欠である。またオ はないかと思います。カーボン・オ な事業に拡大するよう取り組んでい フセット事業がオフシーズンの新た トエリアの森林保護とCO2削減の 守ります﹂をスローガンに、リゾー 未来に繋ぐ女神湖の森と水と空気を 蓼科白樺高原観光協会は﹁グリー ン&クリーンリゾート 子供たちの 最後に ーナーの協力がなければ広がらない と実感しています。 きたいと思います。 取組みをスタートすることができま 本事業の取り組みやイメージの拡 大は、継続が最重要です。人が人へ した。 伝える。人と人との繋がりが事業を 別の課題があります。国有林、県 有林という行政区 の森林は、国や県 環境について語り合うファンをヘビ 私達は素晴らしい自然の環境下に いながら、それをどのように見せる ーユーザーに繋げていく。 のか、その見せ方を知らずにいまし 個人の山林は個人 が保護しますが、 の責任ですが、費 個人の山林が悲鳴 用や人出の問題が グリーン&クリーン事業はそのき っかけになる事業だと思います。 た。今後、立科町に訪れる観光客と 今後の課題です。 ﹁水や空気が美味しい﹂ は長野県内、 また国内のどこにでもありますが、 を上げています。 また、立科町の シンボルフラワー である自生するス ズランが、鹿の食 害によって観光地 内で確認できる場 所がなくなってき ています。今後ス ズランの保護と鹿 の増殖に対する取 たいと思います。 ために更に積極的に取り組んでいき ともに一歩前へと進む。地域活性の 今回の取組みがリゾートエリアで は日本初ということを深く受け止め、 できる事業と感じました。 て観光ビジネスにも発展することが 無形から有形、また付加価値をつけ 宿泊者に説明 女神湖 蓼科山 2015. 4 ●月刊公論 76