ニュースレター第4号(2015年1月発行)

Transcription

ニュースレター第4号(2015年1月発行)
Newsletter Date
2015.1 Vol.4
News Letter 「Well-Being な社会」を目指して !
一般社団法人 メディエーターズ
〒105-0004
東京都港区新橋 1-18-2
明宏ビル別館7階
◎ 事務所移転しました。
当事者それぞれのエンパワメント
〒105-0004 東京都港区新橋1丁目18番2号
明宏ビル別館7階
Tel:03-6206-6885
Fax:020-4664-2714
JR,地下鉄新橋駅から徒歩5分
地下鉄内幸町駅から徒歩1分
という便利な場所です。
事務所移転を機に,さらにメディエーターズの活動の
幅を広げていきたいと思います。
2015年の事業計画も決定し,5月ごろには書籍の
発刊もできそうです。また,トレーニングも充実させて
いく予定です。
みなさまのご支援,ご協力をよろしくお願いします。
からスタートし、それぞれの決定
を大切にする。
それが私たちメディエーターズの
メディエーションの理念
INSIDE THIS ISSUE
事務所移転しました
エクスターンシップ
中学校でのメディエーション授業
対話の効果と赦しのプロセス
メディエーター基礎トレーニング
ADR 法法務大臣の認証はお金がないとダメ
イギリスの RJ とメディエーション
2015年度メディエーターズ事業計画
メディエーターズ認定メディエーター
エクスターンシップ
私は、昨夏、一般社団法人メディエーターズにエクスターンシップ生として受け入れていた
だきました。エクスターンシップを志望した理由は、弁護士を目指すにあたり、依頼者の本音
に耳を傾け、引き出す力を身につけたいと思ったからです。
私が学んだことの一つは、コミュニケーション能力は技術であり、トレーニングによって磨
くことができる、ということです。実習を通して、普段何気なく行っている、「うなずき」や
「あいづち」等の反応一つ一つには意味があり、使い方次第で、話し手の心境に良い影響も悪
い影響も与えられることを知りました。それと同時に、相手の話を真剣に聞くことが、どれ程
忍耐を必要とするのかも教えていただきました。
また、実習期間中、「紛争解決とは何か」について考えさせられることも多々ありました。
ADR について学ぶことを通して、各依頼者の抱える問題が多様であるように、その問題の解決
手段も多様であること、そして、私がこれまで学んできた法律も、その解決の一手段に過ぎな
いことに気づかされました。
1か月の実習を通して学んだことは、決して机に向かっているだけでは経験できなかったこ
とばかりです。これまで思い描いてきた弁護士像をより明確にし、更に視野を広げていただい
た田中さん、安藤さんにはとても感謝しております。本当にありがとうございました。
〔上村香織〕
Page 2
「Well-Being な社会」を目指して !
中学校でのメディエーション授業
行いました
東京都内某中学校でメディエーション授業を行いました。2年前に1年生を対象に始
まったこの授業は、昨年は2年生、そして今年度は3年生と、同じ生徒たちに年に1
回、合計3回にわたって授業を行いました。
授業では、スタッフの顔を覚えていてスタッフを見て声をあげたり、スタッフに話し
かけたりする生徒もいました。1年ぶりの授業ですが過去2年間の授業内容も覚えてい
るようでした。今回の授業では、先生方の要望を受け、昨年生徒がロールプレイをした
題材を使ってスタッフがデモンストレーションを行いました。また、今年のロールプレ
イの設定の説明はビデオ映写を用いました。1、2学年のときは身近な近隣の対立を題
材にしたロールプレイをしたのに対し、3学年では、より社会的な特許をめぐる会社と
部下の対立を題材として用いましたが、生徒たちは興味を持ったようで熱心にロールプ
レイを行っていました。
「いじめの問題はないものの、対立を解決することをあきらめたり、強くですぎたり
する生徒がいます。授業を受けてすぐに生徒が変わらなくても、将来メディエーション
の授業を思い出してくれればと思います。」という先生の生徒への思いで始まったこの
メディエーション授業は、1、2、3学年とメディエーションを学んだ3年生の卒業と
ともに一区切りとなります。来年はあたらしい生徒たちを対象に、プログラムを変更し
て対立とその解決について、生徒自ら考え、話し合いながら学んでいく授業を考えてい
きます。〔賛助会員:大橋和行〕
* 3 年間のねらい
●1 学年
・お互いの立場を知る
・お互いの違いを感じる
・自分もみんなも大切にする方法を考える
●2 学年
・コミュニケーションを考える。
・自分もみんなも大切にする方法を実践してみる。
●3 学年
・対立に向かい合ったとき自分にできることを考えよう
・自分以外の人へのもめ事の関わり方を考えて実践してみよう
Page 3
「Well-Being な社会」を目指して !
◎対話の効果と赦しのプロセス
9月6日、早稲田大学において、小松原織香さんによる講演会
「対話の効果と赦しのプロセス」を開催しました。
諸外国では、学校やコミュニティなどで活用されている RJ
(Restorative Justice:修復的司法、修復的正義)がどのような
歴史をたどってきたのか、また実務はどのように行われているのか、実際の状況をビデオ
上映を交えてご講演いただきました。
メディエーターズでは引き続き RJ への取り組みも広げて行きたいと思います。
2015年5月 30 日に、引き続き小松原さんに講演をお願いすることになりました。
詳細はホームページでお知らせいたします。ぜひご参加ください。
◎ メディエーター基礎トレーニング
11月15日、トランスフォーマティブモデルのメディエータートレーニング基礎講座
を実施しました。これまでは、英語での講座でしたが、今回は日本語で行ったため、通訳
を介さずにトレーニングができたので、より受講生にとって深く振り返りができ、充実し
たものになったのではないかと思います。
内容は、まず、デモンストレーションを行い、トランスフォーマティブモデルのイメー
ジを持ってから、ロールプレイなどを行いながら、当事者のエンパワメント、リコグニシ
ョン、そしてメディエーターによる当事者支援のあり方について練習をしながら考える機
会になりました。
ADR 法 法務大臣の認証
は お金がないとダメ
ADR 法による認証紛争解決機関となるため、言い換えれば、法務大臣の認証を取得する
ため、メディエーターズでも法務省の担当部署を協議しながら、機関設計を検討し、弁護
士の助言方法を議論し、規則に落とし込む作業を行ってきました。
ADR 法による認証の要件には、弁護士の助言措置の他にも様々なものがあります。その
ひとつに「経理的基礎を有すること」というものがあります。認証紛争解決機関のほとん
どは士業団体であるため、この点は当初からクリアされているわけですが、メディエータ
ーズのような団体においては如何ともし難い要件です。要するに、単年度の収支が大幅な
支出超過になった場合でも補てんできるシステムがなければならないということです。初
めから ADR は赤字が当然であると言ってもいいような発想があるようで、何とも言えま
せんが、そのような事情により、メディエーターズは、当面、認証の取得を見送ることと
しました。〔安藤信明〕
Page 4
「Well-Being な社会」を目指して !
イギリスのメディエーションと RJ
2014 年11月 20 日にロンドンで開催された Restorative Justice
Council (RJC)年次総会に出席しました。 イギリスのコミュニティ
メディエーションでは世界的な経済情勢から、地方行政からの収入が減額さ
れ存続が危ぶまれる機関が出てきています。その反面、地方行政から RJ の
予算がつき始め、地域の学校などでも RJ の活動が展開されるようになって
きました。
今回の総会でも今後コミュニティのメディエーションと RJ をどのように
連携していくのかなども活発な議論が行われました。また総会後のパネル
ディスカッションでは警察、地域サービスなどを抱合した地域の取り組み、子どもたちのため
のサービスなどが報告されました。その後私が参加した分科会では学校での取り組みが報告さ
れ、今後学校でどのように RJ を展開していくのかなど参加者全員で熱い議論が交わされまし
た。〔田中圭子〕
☆2015年度
メディエーターズ事業計画☆
◎人間関係に関する相談及びメディエーションの実施
2015 年 4 月 25 日
◎メディエータートレーニングの実施
(公社)あい権利擁護支援 ネット
◎介護メディエーター養成講座の実施
代表理事 池田惠利子さん
◎企業、施設などへのメディエーターの派遣
講演決定。
◎小中学生、高校生対象のメディエーション講座の実施
詳細は H.P.でお知らせします。
◎更生保護事業における相談、メディエーションの実施
◎メディエーションに関する書籍の出版及び映像の制作
*興味、関心がある事業がありましたら、お問い合わせください。
一般社団法人メディエーターズ
賛助会員・メディエーター候
補者・認定メディエーター
定款及び諸規則を改正し、賛助会員、メディエ
ーター候補者名簿登載の要件を変更します。
また、認定メディエーター制度を設けます。
それぞれの詳細については、近日中にホームペ
ージにアップする予定です。
〒 105-0004
東京都港区新橋 1-18-2 明宏ビル別館 7 階
Tel 03-6206-6885
Fax 020-4664-2714
E-Mail:
[email protected]
ホームページ
http://www.mediators.jp
Facebook
https://www.facebook.com/mediators