第25回日本心臓核医学会総会・学術大会 ランチョンセミナー1

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第25回日本心臓核医学会総会・学術大会 ランチョンセミナー1
第25回日本心臓核医学会総会・学術大会
ランチョンセミナー1
心臓核医学検査における
医療機器プログラムの活用
座長
演題 ・ 演者
中嶋 憲一 先生 金沢大学医薬保健研究域 医学系・核医学
当院におけるcardioREPOの使用経験
肥田 敏 先生 東京医科大学 循環器内科学分野
演題 ・ 演者
MIBG心筋シンチグラフィによる
慢性心不全患者のリスク評価:
smartMIBG-HFの有用性について
山田 貴久 先生 大阪府立急性期・総合医療センター 心臓内科
日時 ・ 会場
6 27
2015年
月
日(土)12:10∼13:00
第1 会場 東京コンベンションホール 大ホール AB
〒104-0031 東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン5F
共催
第25回日本心臓核医学会総会・学術大会
第25回日本心臓核医学会総会・学術大会 ランチョンセミナー1
心臓核医学検査における
医療機器プログラムの活用
2015年
6月27日(土)12:10∼13:00
第 1会場 東京コンベンションホール 大ホールAB
〒104-0031 東京都中央区京橋3-1-1
東京スクエアガーデン5F
当院におけるcardioREPOの使用経験
肥田 敏 先生
東京医科大学 循環器内科学分野
心電図同期SPECTの解析ソフトウエアの普及により、負荷心筋シンチグラフィにおいて負荷時および安静
時に左室容量、左室駆出率などの左室機能解析を日常的に行っており、心筋血流評価だけでなく、心機能
評価指標を用いた一過性負荷時内腔拡大など加味して診断を行っている。また最近は、心電図同期SPECTの
左室位相解析を用いた左室dyssynchronyの評価も行われている。
一方、cardioREPOは富士フイルムRIファーマ株式会社とEXINI Diagnostics( Sweden)より開発され、
2014年に発表された新しい解析ソフトウエアである。cardioREPOのこれまでの解析ソフトウエアにない特
徴として、Active shape modelを用いた心筋輪郭抽出アルゴリズムによりsmall heart症例においても心筋輪
郭抽出が従来のソフトウエアより優れている点やArtificial Neural Networkによる虚血、梗塞の診断が可能で
ある点があげられる。
今回、虚血性心疾患または疑いにて当院でAngerカメラを用いた負荷心筋シンチグラフィを実施し3ケ月以
内に冠動脈造影した148例を対象とし、全例cardioREPOで解析した。cardioREPOで求めた計測値のうち、
EDV、ESV、EFはQGS と比較し、左室dyssynchronyの指標であるphase SD, Histogram bandwidthは
Emory Cardiac Toolboxと比較した結果やcardioREPOを用いた冠動脈多枝病変診断について提示する
予定である。
MIBG心筋シンチグラフィによる慢性心不全患者のリスク評価:
smartMIBG-HFの有用性について
山田 貴久 先生
大阪府立急性期・総合医療センター 心臓内科
MIBG心筋シンチグラフィは心臓交感神経機能を画像化できる唯一の検査であり、慢性心不全患者の重症
度評価、治療効果の判定、予後予測において有用な情報を提供する。このMIBG心筋シンチグラフィは1992
年より臨床に導入され20年以上の年月が経過するが、近年米国において慢性心不全患者を対象にした多施
設共同研究(ADMIRE-HF)の結果が公表され1) 、さらに国内の6つの慢性心不全コホート研究をまとめた
解析でMIBG心筋シンチの意義が再確認されており2)、2013年3月にFDAは慢性心不全患者におけるMIBG
心筋シンチの保険適応を認可した。よってMIBG心筋シンチグラフィは再度脚光を浴びている“古くて新しい”
イメージング検査である。
今回は慢性心不全患者のリスク評価におけるMIBG心筋シンチグラフィの有用性について自験例 3-5)を交
えて概説し、NYHAクラスや左室駆出率、年齢、性別に、心臓交感神経の機能評価指標であるMIBG後期H/M
比を加えることで、慢性心不全患者の心臓死リスクを予測できるsmartMIBG-HF6)というソフトウェアの有用
性についてお話ししたい。
文献
1) Jacobson AF, et al. Myocardial iodine-123 meta-iodobenzylguanidine imaging and cardiac events in heart failure. Results of the prospective ADMIRE-HF (AdreView Myocardial Imaging for Risk
Evaluation in Heart Failure) study. J Am Coll Cardiol 2010;55:2212-21.
2) Nakata T, et al.A pooled analysis of multicenter cohort studies of I-123-mIBG cardiac sympathetic innervation imaging for assessment of long-term prognosis in chronic heart failure. J Am Coll Cardiol
Imaging 2013;6:772-8.
3) Ogita H, et al. Prognostic significance of cardiac I-123 metaiodobenzylguanidine imaging for mortality and morbidity in patients with chronic heart failure: a prospective study. Heart 2001;86:656-60.
4) Yamada T, et al. Comparison of the prognostic value of cardiac iodine-123 metaiodobenzylguanidine imaging and heart rate variability in patients with chronic heart failure: a prospective study. J Am
Coll Cardiol 2003;41:231-8.
5) Tamaki S, et al. Cardiac iodine-123 metaiodobenzylguanidine imaging predicts sudden cardiac death independently of left ventricular ejection fraction in patients with chronic heart failure and left
ventricular systolic dysfunction: results from a comparative study with signal-averaged electrocardiogram, heart rate variability, and QT dispersion. J Am Coll Cardiol 2009;53:426-35.
6) Nakajima K, et al. A prediction model for 5-year cardiac mortality in patients with chronic heart failure using 123 I- metaiodobenzylguanidine imaging. Eur J Nucl Med Mol Imaging. 2014;41:1673-82.